ある日、突如として富士山が撮りたくなり、家族を巻き込んで初めてとなる富士山撮影をしようと山中湖へ出向いたのが、今からちょうど11年前のこと。宿も撮影ポイントも決めないままの現地入りとなり、その全てを移動している車の中で決めました。いやね、富士山なめすぎでしょって言われちゃいますよね、笑。だってその頃は、富士山が見える場所に行きさえすれば綺麗に撮れると思ってましたから、割と本気で。今では考えられませんが。
さてそんな一行、16時過ぎには山中湖付近に到着し、夕方の富士山が狙えそうなポイントへ移動しようといろいろ調べてみると、どうやら周辺に三国峠というポイントを発見。早速行ってみることにしました。
きちんと向き合う初めての富士山
これまで何度か富士山を見ようと計画したこともあったけど、その都度天気に恵まれなかったワタシの人生。そういう意味できちんと対面するのは初めてだったように思います。この日、天気は良かったんだけど雲をかぶっていた富士。雲が晴れたなら、なんて思ってたんですけど、待てども待てども頭の雲はとれず。。。それもそのはず、これ、富士山が雲を生み出してるんですよね。そんな光景を目のあたりにするのも初めてで、少々驚きました。
雲がまるで生き物のよう。
ちなみに、撮影機材はNikon D70に広角レンズTokina AT-X 124 PRO DX 12-24mm F4。二枚目撮影時のレンズはAI AF DC-Nikkor 105mm f/2Dを使用しました。なかなか思うように撮れなくて、改めて富士山の写真を素敵に撮るにはいろいろと準備も必要なんだなと思い知らされることになりました。後はと言うと、驚くほど寒かったです。10月初旬だったこともあり、まだまだ軽く一枚羽織る程度とか、服装も驚く程なめた状態で行ってた気がします、笑。
日が暮れてからは星空撮影にも初挑戦したんですが、これがとにかく酷かった。星空なんてシャッター開いて待ってれば撮れると思っていましたから、とにかくとんでもない仕上がりでしたね。一枚もまともに撮影できませんでした。星空撮影を行ったのも、この三国峠。街灯がない箇所で撮影してたんですが、満月でしたからね。。空は明るかったな、笑。
そんな失敗の夜を越え、夜明けの富士山を撮りたいと情報収集開始。朝の撮影なら山梨側だろうと、西湖、本栖湖、精進湖あたりの情報をピックアップして、最終的に精進湖で撮影してみようと決めました。宿からは1時間くらいの距離だったので、3時半頃に出発することにしました。
富士五湖のひとつである精進湖は、もともとは本栖湖、西湖とあわせ単一の大きな湖であったものが、富士山の溶岩流により分断されたと考えられており、流入河川も流出河川もない富士五湖のなかでは最も湖水面積が狭い湖です。周囲は開発されていない自然が多く残るため、多くの写真家も訪れる富士山撮影のスポットとしては有名なところで、宿泊施設やキャンプ場などもあります。次はこの辺に宿泊してみるのも良いかなと。
観光情報サイトには周辺のトレッキングガイドなども掲載されているので、山歩きを楽しみながらいろいろと撮って回れそうです。
さてさて、本命の夜明け前の富士山。湖面も静かで綺麗に映り込んで綺麗に見えます。来てよかった、と思った瞬間。こんな風に見えてますけど、本当に真っ暗なんですよね、この時間帯は。ちなみにこの写真は、
- Nikon D70／Tokina AT-X 124 PRO DX 12-24mm F4
- f4.0／ISO 200／2.5s
このような撮影状態でした。今ならもっと絞り込んで撮影するんでしょうけど、この当時はその辺りの事をあまり考えていませんでしたね。本当にお恥ずかしい限りです。。でも当時は大興奮。もの凄くいい写真が撮れたと大騒ぎでした、笑。
時間が経つにつれ、風が出てきて湖面が揺れ始めます。じんわり雲も掛かり始めました。朝日が登る頃が綺麗だろうと思ってましたが、この朝日が登る前の景色が、たまらなかったですね。これは実際に撮影してみて初めて分かりました。10月初旬で午前6時前辺りまでの撮影です。
6時を越えると周囲は完全に明るくなってきて、漁師さんも漁を始めます、笑。それにしても気持ちのいい朝、たまたまたどり着いた精進湖ではありましたが、本当に感動しました。と、こんな風に軽く書いてますが、これ、11年前の話です、笑。
実はこの後、もう一度だけこの場所を訪れた事がありました。ただ、その際は曇っていて富士山を見ることもできず、また水位の関係からか、同じ場所のような印象すら受けなかったんですよね。なぜなんだろう。。
どちらにせよその時以来なので、今年は一度くらい機会を作り、この場所から富士山を撮影してみたいなと、そんな風に思っています。ある意味決意表明みたいな形での投稿になっちゃいましたね、笑。